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家庭の変わりに一定期間子どもを養育する養育里親。
お別れの時期は突然やってくることも。。。その時が来る前に、その時が来たあとに。。。
準備できることがいくつかあります。
里子には実親がいる。
里親は預かっているだけで、児童相談所から「今日返してくれ」と言われたら引き止めることはできない。
それまで何年暮らしていようとも、どれほどつながりがあったとしても。
頭ではわかっていても、里親は里子との別れに慣れることはないでしょう。
里子との別れがきた時のためにできることは事前の「情報収集」。
先輩里親さんの経験談や乗り越えてきた体験を聞いておくだけでも大きな違いがあるかもしれません。
里親家庭に来る理由、里子の生育の背景が様々なように、里子との別れの時期、別れの形も各里親家庭で様々です。
養育里親として里子との別れを経験された里親さんにお聞きしました。
○最初の別れは3ヶ月の養育期間でした。心にぽっかり穴があいてしまって子どもが残したものをしばらく片付けられずにいました。そんな時に黙って話を聞いてくれたのが里親サロンで出会った里親さんでした。ただ話を聞いてもらうだけで随分心が軽くなりました。たくさん泣いてたくさん話しを聞いてもらって、時間と共に傷は癒えて、今は私が里親サロンで経験談を話しています。
○10ヶ月で我が家にやってきたOちゃん、一緒に暮らす他の里子からも可愛がられていました。首がすわった!おしゃべりした!その都度写真を撮ってアイドルのようでした。Oちゃんのお母さんが引き取りたいと言っていることを児童相談所から聞いた時は「ついにきたか・・・」と。まだまだ慣れないですが面会や外泊を進めてOちゃんはお母さんの元に帰っていきました。実親さんの元で順調です。と児童相談所の方が報告してくださって安心しています。別れは悲しいけれど「子どもたちは実親さんのもとで幸せに暮らしている」そのための私たちとの暮らし。
今も別れには慣れないですが、子どもたちの幸せをサポートできることの喜びの量は年々増しています。
実親の元に帰るまで一定期間子どもを預かるのが「養育里親」です。
幼い頃から施設で育った⼦どもたちは、「家庭」での暮らしを知りません。「わたしだけを、ぼくだけを⾒てくれる⼤⼈」の存在を知りません。そうすると、⾃分が家庭を持つときにどう⼦育てしていいのか分からず、⼦育てが難しい状況になってしまいます。
里親家庭に委託することにより、特定の大人との愛着関係の下で養育されることにより、自己の存在を受け入れられているという安心感の中で、自己肯定感を育むとともに、人との関係において不可欠な、基本的信頼感を獲得することができます。
“養育里親は原則として0歳~18歳まで(進学しなかった場合は中学卒業まで)の要保護児童を一定期間養育する里親です。必要な場合には、20歳未満まで措置延長できることとされています。”
(NPO法人日本こども支援協会「里親制度について」HPより)
“「里親制度」は、育てられない親の代わりに一時的に家庭内で子どもを預かって養育する制度で、里親と子どもに法的な親子関係はなく、実親が親権者となります。里親には、里親手当てや養育費が自治体から支給されます。”
(日本財団HP「養子縁組と里親制度の違い」より)
養育里親に登録する前には全員研修を受けますが、その内容も自治体によって様々です。加えて、里子との別れを想定した研修なども詳しく行われるわけではありませんし、義務付けられてもいません。里親になってからも、里親が里子と別れたのちにメンタルケアなどのフォロー体制はまったくありません。児童相談所は里親の心身のサポートまでフォローできないのが現状です。
里親へのサポートは各地域で里親支援機関が設けられています。
児童養護施設と乳児院に配置される職員で、里親支援ソーシャルワーカーとも呼ばれる里親支援専門相談員は、里親支援ソーシャルワーカーとも呼ばれ、里親を指導するのではなく一緒に子どもの育ちを考える存在です。
地域の里親会などと連携して、里親に対する研修や里親家庭の相談など、里親に寄り添い、支援する役割を果たしています。
同じ里親同士、同じ養育里親家庭、といっても、里子との関わり方はいろいろな関係性があります。
どんな子どもも受け入れるという養育里親さんもいれば、養育環境の関係で、小さいお子さんだけ、短期の養育だけ、など養育里親さんのポジションもさまざまです。
○一時保護の子どもたちを預かっています
早くて数日、長くて2ヶ月我が家で子どもをお預かりしています。私たち夫婦には子どもはいませんが、結婚したのがお互い40歳手前でしたが不妊治療も受けていません。元々「絶対に子どもを育てたい!」という強い気持ちもありませんでした。でもニュースで里親制度の特集をやっていて、短期なら自分たちにもなにか役に立てるんじゃないかと思って登録しました。短い期間でもきっと何かが子どもたちの中に残っていくはずと勝手に思い込んで続けています。
里子との別れを経験しても、養育里親を続けていく理由。それはどこからくるのでしょうか?
○別れは私たちも辛いですが、子どもはもっと辛いはず。悲しみもたくさん経験しますが、喜びがそれ以上にあるのが里親です。
○別れは辛いのですが「わたしたちが辛いから里親をやめる」というのはできないです。里親になった以上、仕方のないこと思っています。だんだん肝がすわってきました(笑)子どもたちの現状を知ってしまったので里親をもっと広めていかないと。使命感ですね。
○我が家には子どもがいませんが里親をさせてもらったことで私も親にしてもらっています。夫婦だけでは経験できないことをたくさんもらっています。夫婦としても数々の荒波を乗り越えて絆が太くなった気がしています。そして何より里親さん同士の繋がりがもてるのはありがたいですね。
いつかくる里子との別れを乗り越えて里親を続けているみなさんの声を主に紹介しましたが
・先輩里親の経験を聞く、体験談や書籍を読むなど知識を蓄えておく。
・里親サロンなどで里親さんと繋がる
・里親支援機関、相談員さん
この3つは必須かもしれません。
自分一人で抱え込むことのないように日頃から気軽に相談できる場所をつくっておきましょう。
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各地の里親会、勉強会に出向くこともひとつです。
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