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里親に関するいくつかの調査から里親家庭の約40%に実子がいることがわかっています。
しかし、実子がどのような想いを持ちながら成長し、生活しているかは十分に理解されているとはいえません。
里親、里子だけではなく、里親家庭の実子もまた当事者なのです。
里親家庭の実子と里子の関係、こんな時、実子の気持ちは?
実子の葛藤、サポートについてまとめました。
里子と里親との間で実子の心にもさまざまな葛藤があります。
例えば・・・
・親が里親をはじめるけど不安
・里子との関係に悩んでいるけど親には言えない・・・
・里子に物をとられたけど我慢するべき?
・里子はかわいいけど親との時間がなくて寂しい
・里子が実親の元へ帰ることになって寂しいしつらい。もう二度と会えないのか?
こういった葛藤をしっかりと聞いてもらえる場所が実子にも必要です。
児童相談所の職員も実子にもケアする職員もいれば、そうではない職員もいます。対応が整っていないというのが現状です。
20代前半の頃に里子がやってきた実子さんはインタビューの中で
「里親になりたいと思う方の中にも、実子がおられる方がいらっしゃいます。そうした方々に、実子の立場からアドバイスをお願いします。」と聞かれこのように答えておられます。
実子がおられる方は年齢にもよると思いますが、里親になることについて実子とたくさん話してほしいと思います。そしてその時に、実子の気持ちも聞いてもらえればと思います。
(引用元:里親支援ミニコラム「里親家庭におじゃまします!~里親を支える人たち編~」)
里親家庭の実子は里親登録や里子が委託される前 に“児童相談所からの説明がない状況”と受け止めることがあり、簡単に“親からの里親登録や委託についての説明”を受ける。また実子の“了解を得ないで開始する委託”もあり、実子は里親制度の〈意思決定からの排除〉されたまま里親家庭での生活を始める。
とあり、さらに
共に生活を送るにつれく家庭内の役割期待〉として、“親をサポートする実子”や“里子を気遣う実子”の役割を担う。
それと同時に、“里子が増えることへの抵抗感”,“里子を受け入れる困難”,里親養育に労力をかける“親を心配するつらい気持ち”をもちながらも,“里子を思いやることでの我慢”や“親へのあきらめ”,“親の夢への妥協”.“親に対する不満”というく実子であることの葛藤〉をもちながら成長していく。
実子は社会において“里親を称賛する言葉への複雑な気持ち”をもち,また一方で里親家庭の“理解を得られない困難”や里親家庭と里親に対する社会との“認識の食い違うつらさ”を経験していた。それは実子にとってく社会認識とのギャップ〉を感じることである。
(引用元:論文「里親家庭における里親の実子の意識」山本真知子(社会福祉学第53巻 第 4 号 2013))
里親家庭の実子 当事者同士で集まる会が2019年に発足しています。
【FCOC.jp(里親家庭の実子に関するページ)】
オンラインでも集まる機会があるそうです。
冒頭にも書いたように
里親家庭の約40%に実子がいます。
これまで十分に理解されてきたとはいえない里親家庭の実子の気持ち、それぞれの当事者の想い。
里親家庭もさまざまです。
分かち合うことでみえてくることもあるのではないでしょうか。
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