～里親制度を知ってください！～

大阪乳児院里親支援機関おむすびです。コラム企画をご覧いただきありがとうございます。
第2回目は「広報活動」についてご紹介させていただきます。

おむすびの活動を開始と同時に取り組んだことは里親制度の普及促進です。

大阪府内にある6ヶ所の済生会系列病院へ広報活動の協力を依頼することから開始しました。病院内でのポスターの掲示やチラシの設置、外来受付に設置されているサイネージを利用したPR動画配信を行いました。

予想以上の反応があり、開始直後から問合せが入るようになりましたが、おむすびのリクルート事業に繋げるためには管轄問題をクリアにする必要がありました。
そこで大阪府、大阪市の担当部署に今後の事業方針をお話させていただきながら、「子どもたちのために」を共通認識とし、協働できる活動を模索し検討しました。会議や研修会に参加したり、他施設の里親支援専門相談員の先生方と連携して活動する中、ようやく管轄問題の見通しが立ち、平成31年度より門真市、守口市を管轄地域として、リクルート活動を開始する運びとなりました。

管轄地域に質の高いケアを提供してくださる里親家庭を確保するためには、まず積極的なリクルート活動を実施することが必要です。
「施設から里親へ」子どもを送り出すための取り組みを実現するために、管轄市の子育て支援課に里親制度の説明と広報活動のご協力をお願いすることにしました。

地域拠点がないおむすびが活動するには、行政に協力いただくことがなによりも強い後ろ盾になると考えました。それと門真市、守口市を含む大阪府中央子ども家庭センター管内の北河内地域には児童福祉施設がないため、社会的養護のもと生活する子どもたちの現状を知っていただくことも必要でした。

行政職のみなさまに里親制度を知っていただくことで、里親委託時の行政上の手続きが、スムーズに処理されない現状が少しでも改善されことへの期待と、保育所の利用や福祉サービスを里親家庭が優先的に受けられるようになることが、里親制度の普及啓発にあたり、広報のアピールポイントになるのではないか、また里親が暮らしやすい環境を整えること、それは行政が行う「子育て支援（里親支援）」につながり、市を挙げて里親支援にご協力いただきたいとお伝えすることが大切だと考えました。

市役所のロビーや会議室をお借りし、里親制度のパネル展示や相談会を開催させていただいたり、ポスターの掲示やチラシの設置の他、広報誌で里親制度の特集記事や相談会の告知記事の掲載をお願いしました。
市民まつりなどのイベント等に参加させていただき、市民のみなさまに里親制度クイズラリーに参加いただいたり、販促品を配布したり、ＦＭラジオやインターネットTVに出演させていだたくなど、管轄市からの大きな協力を得ることでその活動の幅が広がりました。

また、子育て支援課のみならず市役所内の各担当課や教育委員会、その他の公的機関をはじめ、地域の商業施設や飲食店などにも里親制度の啓発普及活動にご賛同をいただき、活動の場を広げています。

今年度の取り組み

今年度は新たな取り組みとして、コロナ禍での自粛期間をきっかけにＳＮＳ（フェイスブック・ツイッター・インスタグラム）での情報発信を開始しました。
里親制度の啓発やイベント情報はもちろんですが、乳児院の子どもたちの日常や保育の取り組み、子育て情報なども発信しています。
SNSを通して全国の里親支援機関を始め、個人、団体、業種を問わず、さまざまな発信から得た情報を参考にさせていただき活動に取り入れたり、〝何かできることがあれば〟とメッセージをいただいた「ご縁」から、乳児院へのご寄付やおむすびの広報活動にご協力いただくなど、インターネット上から新たな出会いがたくさんありました。

今回のコラム企画に参加させていただくことになったきっかけも、日本子ども支援協会様からいただいたメールからの「ご縁」です。みなさまとの出会いと素敵な「ご縁」に感謝の気持ちでいっぱいです。

次回は、おむすびの取り組み「里親支援」についてをお届けします。