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2021年の1月は【ONE LOVE オンライン里親会】
を運営、企画、メンテナンス等、私たちのプロジェクトチームでリレーさせていただきます。
まずはトップバッターとしてこのサイトを運営している
特定非営利活動法人 日本こども支援協会 代表理事の岩朝からスタートさせていただきます。
2年前、利他の心でITを使った社会貢献を事業にされているリタワークス(株)の佐藤社長と不動産や金融などのコンサルティングや新規事業のプロモーション等の事業をされている(株)イーストブローの佐々木社長と3人で「どうやったら里親制度を広めることが出来るか?」という事を考え、話し合いを始めました。
それは、私たちが大前提として「里親家庭」が要保護児童の子どもたちのモデル家庭、モデル家族となり、いままでの環境で重ねてきた暴力や冷遇、ネグレクトなどを次世代へ継続させない、最善の手段だと考えているからです。
何度も何度も時間をかけて議論を重ねていくうちに
『里親はどうして増えていないのか?』
をじっくり掘り下げていきました。
すると「増えているけれど、毎年25%の解除がありそのまま辞めていく里親家庭が多い」という事に気が付きました。
4世帯増えても1世帯がリタイアしていく。
なんという厳しい数字でしょうか。
私自身も養育里親として、大変厳しい経験を知っています。
私にも里親を辞めてしまおうか?と思い悩んだ大きなターニングポイントがありました。
そして、それは初めての委託で起こったことでした。
委託直後から始まった“試し行動”。
毎日が嵐のようで、この嵐はいつ終わるのだろうか?と、初めて経験する子育ての中で終わりの見えない嵐の日々を暮らしました。
子どもが大好きで、子どもと暮らしたくて里親になったのに、時々イラッとしたりするようになりました。
自分の中で抑えてはいるけれど、子どもに対してこういう感情を抱いた自分に対して自己嫌悪に陥りました。
悪戦苦闘する中、ある夜に「絶対寝ない」と言い出した里子に、どうしたの?眠たくないの?何が嫌なの?と抱きしめようとすると、私の手を振り払い「お母さんのところに帰りたい!もう帰りたいよー!」といって泣き出しました。
あんなに冷遇されているお母さんに、帰りたいと言って泣く子ども。
どうして?
私、こんなにあなたに寄り添っているのに、どうしてあなたに暴力を振るうお母さんのところに帰りたいの?
お母さん、お母さんと言って泣いている里子。
抱き寄せようとすると「ママなんて大嫌い!」と私の手をつねりました。
その言葉で私も我慢できずに泣き出してしまって、、。
すると、それを見て里子は「ごめんね、ごめんね、ママの事大嫌いなんて言ってごめんね」と私を慰めてくれます。私を気遣うその子を見て、またたまらない気持ちになってしまい、抱きしめました。
「あなたは何も悪くないよ。だから謝らなくていいよ。」
そう言って抱きしめました。するとその子はまた泣き出してしまい、私も抱きしめながら泣いていました。
二人でしばらく抱き合いながら泣き続けました。
その日、結局泣き疲れて眠った子どもの寝顔を見ながら、何とも言えぬ感情が湧き出し、嗚咽を漏らしながら、髪を撫でていました。
この日を境に、この子は「帰りたい」「お母さん」という事を言わなくなりました。何かを吹っ切ったかのように、遠慮が無くなり、ものすごく明るくなりました。少しずつ、信頼関係を作りながら、家族形成されてきている実感がありました。
私の中でも親心が育っていきました。
こんな日々を重ねながら、突然のお別れが訪れました。
最後に「さよなら」も「元気でね」も「ありがとう」も伝えられなかった里子との別れに、多くの疑問、わだかまりを抱きました。
親権者に振り回されていく子どもたちの人生。
そして、私はそれをどうすることも出来なかった。
里親ってなんだろう?私が里親でいる意味は何なのだろう?
解除後、そんな風に考える日々が続きました。
ふとよぎる「このまま辞めてしまおうか」という思い。
しかし、それはやっぱり違うと、一番辛いのは子どもたちなのだから、私が嘆いていても誰も幸せにならないのだと思い直し、里親復帰しました。
こんな経験もあり、解除後にリタイアしていく里親の気持ちはとても良く分かります。
復帰した後に他の先輩方も同じように感じてきた経験がある事やそれでも子どもの役に立ちたい、支えてあげたい、という思いの方が強くて大きくて、里親を続けてきたことと知りました。
多くの先輩方に支えられて、今の私がいます。
【里親には里親同士の支えが必要】
試し行動で疲弊してしまい、ギブアップする里親。
解除後に別れを乗り越えられず、そのまま辞めてしまう里親。
どちらも、里親同士でしか共有できない感情です。
ですから、里親制度を推進していくには、どうしても里親同士の繋がりが必要なのです。
【ONE LOVE オンライン里親会】は
県境もなく、何のしがらみもなく、金銭的な負担もなく里親同士が交流し、支え合い、励まし合い、学び合う。
そんな場にしていきたいと思います。
そして、ONE LOVE オンライン里親会は地域の里親会と里親を支援していくことで、そこで養育されている子ども達が人生を取り戻せるように、見守っていきたいと思います。
全ての子どもたちが、安心して安全に、健やかに暮らしていけるよう心から祈っています。
そして、そんな社会を創れるのは大人だけなので、社会を創る一員として、その役目を果たしていきたいと思います。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ONE LOVE オンライン里親会 事務局
特定非営利活動法人 日本こども支援協会
代表理事 岩朝しのぶ
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