デートDVとは?デートDVの予防教育の必要性や現状も解説
最終更新日2022.06.28
公開日2023.06.28
デートDVとは、カップル間で起こる暴力のことです。誰にでも起こり得る非常に身近な問題であり、「もしかして自分も当事者になっているかも…」と気づくことが重要です。近年では、恋愛に興味を持ち始める思春期の子どもなどを対象に、デートDVにあわないための予防教育の実施が拡大しています。
そこで本記事では、デートDVとはどういった行為なのか、デートDVを未然に防ぐための教育の必要性や現状などを解説します。本記事を読んで、社会問題化しているデートDVの当事者にならないよう注意しましょう。
デートDVとは
デートDV(交際相手暴力)とはカップル間(もしくは元カップル間)で起こる暴力のことで、「愛しているのだから、相手が自分の思いどおりになるのが当然」と考えてコントロールしようとする態度や行動をさします。
デートDVの種類はさまざまあり、単純な殴る・蹴るだけではありません。しかし、どのような行為であっても、デートDVに該当すれば相手のこころとからだを傷つけます。
恋愛中、そしてこれから恋愛をするかもしれない人にとって、デートDVは起こり得る身近な問題であり、「自分のことかも…」と気づくことが非常に重要です。
具体例
デートDVの具体例を以下にまとめました。なお、被害者は必ずしも女性に限らず、女性から男性に対するデートDVも存在します。
・脅す、大声でどなる
・無視する
・行動を監視、制限する
・殴る、たたく、蹴る
・腕をつかむ
・髪を引っ張る
・相手が嫌がるのに体をさわる、キスをする
・性的な行為を強要する
・下着姿や裸の画像、動画を撮る
・デートにかかったお金をすべて相手に払わせる
・借りたお金を返さない
・外で働かせない、仕事を辞めさせる など
上記のような交際相手との間で起こる行為は、刑法で罰せられることもあります。
・殴る、蹴る、凶器を振り回す・・・暴行罪
・怪我を負わせる、PTSDなど精神的障害を負わせる・・・傷害罪
・危害を加えてやるなどと脅す・・・脅迫罪
・部屋に閉じ込め帰さない・・・監禁罪
・無理やりの性交渉またはその未遂・・・強制性交等罪または強制わいせつ罪
対処法
相手の行動に対して、こわいと感じたら逃げる(別れる)ことが大切です。特に人気のない場所で、二人きりになることは非常に危険です。別れ話を持ちかける場合は、カフェやレストランなど、人のいる場所で話しましょう。
もしも自分がデートDVの被害にあったり、大切な人を傷つけて悩んでいたりするならば、なるべく早く信頼できる人に相談するか、相談窓口に電話しましょう。匿名で相談でき、必ずプライバシーは守られます。
相談窓口のひとつである内閣府の「DV相談プラス」の概要を以下にまとめました。
・電話24時間受付:0120-279-889
・電話・メール:24時間受付
・チャット相談:12:00〜22:00
メールおよびチャットの連絡先は公式HPでご確認ください。
参考:
内閣府「DV相談プラス」
デートDVの予防教育の必要性と現状
近年、恋愛に興味を持ち始める思春期のうちから、デートDVにあわないための予防教育の実施が広がっています。
学校において、予防教育を行うことは、男女間のみならず、同性の友人関係、家庭での人間関係などにも暴力のない対等な関係が大切だと気づかせ、人権意識を高める効果が期待されます。DVのない交際関係や家庭を築くために、予防教育で暴力の知識を持つことは子どもの未来にとって非常に重要です。
デートDVの予防教育は、講話・ワーククショップ・アンケートなどで実施されるのが一般的です。主にワークショップでは、対等でない関係の事例をロールプレイで演じ、自分の気持ちに気づくことや伝えることを行います。
まとめ
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