ポジティブ・ディシプリンとは、簡単にいうと、
子どもの人権尊重を土台とした、叩いたり怒鳴ったりしない子育ての方法です。
4つの原則
(長期的な目標を決める。温かさを与え、枠組みを示す。
子どもの考え方・感じ方を理解する。課題を解決する)
に沿って、子育ての問題に取り組んでいます。
これまでに関連書籍の刊行だけでなく、実際の取り組みとしてプログラムもあるので、
参加を希望する方は、主催団体に直接お問い合わせください。
今回は、ポジティブ・ディシプリンに興味のある方に向けて、
用語の意味や概要、実際の取り組みなどをわかりやすくまとめました。
ポジティブ・ディシプリン(英語:Positive Discipline)とは、
日本語で「前向きな・肯定的なしつけ」を意味する言葉です。
英語を省略し、PDと呼ばれることもあります。
子供を暴力や暴言などによって抑制するのではなく、
愛情を示しつつ安心感を与え、子供の気持ちを理解しながら論理的に教え導いていくという
子育ての考え方をさします。
ポジティブ・ディシプリンでは、効果的な子育てに必要とされる以下の4原則をとおして、
子どもたちへ教えるアプローチを検討します。
したがって、ポジティブ・ディシプリンは、
決して放任主義の子育てではなく、罰による方法でもありません。
子どもの自立と生涯必要とされる力を伸ばすための、
長期的な視野に基づいた子育てを目指すべく、
養育者が子どもと対立するさまざまな場面で暴力や罰を使わずに
問題を解決するフレームワークを提供しています。
2006年の国連事務総長の依頼により実施された
「子どもに対する暴力」の調査・研究の実施報告によると、
世界中の子どもたちが家庭を含むあらゆる場所で
日常的な暴力にさらされていることが判明しました。
この報告書では、家庭における暴力をなくすためには
養育者を支援するプログラム開発が求められ、
それらのプログラムは文化的に適切であり、
なおかつ人権と科学的根拠にもとづいていなければならないと提言されています。
1919年に設立されたセーブ・ザ・チルドレンは、
各国における経験を総括し、家庭における暴力を伴う子育て、
しつけの名の下に長い間、黙認されてきた懲罰を含む子育てをなくす取り組みとして、
本プログラムの開発に着手することになったのです。
2021年10月現在、36カ国以上で普及しています。
普及活動が開始された地域は、
北米・中南米・アフリカ・中東・オセアニア・アジア・ヨーロッパなどです。
プログラム開発チームからマスタートレーナーが各国へ赴き、
ファシリテーター養成研修を実施し、
良質なプログラムを維持するための継続的な相談・支援制度を採用しています。
日本では、2009年から10年間にわたり、
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが
プログラム実施・ファシリテーター養成など国内の普及活動を担う事業を展開しています。
2019年5月、
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによる普及活動が移管され、
現在はNPO法きづくに設置された
「ポジティブ・ディシプリン日本事務局」が普及事業を引き継いでいます。
これまでのプログラムの普及実績は以下のとおりです(2022年1月現在)。
都道府県別のプログラム導入実績と開始年度を以下にまとめました。
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