マルトリートメント(英語:maltreatment)とは
簡単にいうと「避けるべき子育て」のことです。
1980年代よりアメリカなどで広まり始めた表現・考え方であり、
子どもの健全な発育を妨げると考えられています。
そこで今回は、マルトリートメントの定義や子どもに及ぼす悪影響、
該当すると考えられている具体的なケースなどをわかりやすく解説します。
マルトリートメントとは、避けるべき困った子育てのことです。
1980年代からアメリカで広まった表現であり、
日本語では「不適切な養育」と訳されて、子どもの健全な発育を妨げると考えられています。
厚生労働省の「子ども虐待の援助に関する基本事項」においては、
「諸外国における『マルトリートメント』とは、
身体的、性的、心理的虐待及びネグレクトであり、
日本の児童虐待に相当する」と定義されています。
マルトリートメントは、大まかに3つの段階に分かれます。
このうちグレーゾーンは虐待とまではいえないものの、
子どもの心や体を傷つけるリスクの高い行為をさします。
子ども時代にマルトリートメントを多く受けた子どもは、
大人になってから心のトラブルに悩む可能性が高くなると考えられています。
マルトリートメントは、大きく以下の3つの段階に分かれます。
レッドゾーンとは、子どもの命や安全を確保するため児相が強制介入し、
子どもの保護を要するレベルのことです。
イエローゾーンとは、軽度な児童虐待で、
問題を重症化させないために児相など関係機関が支援していくレベルだと考えられています。
そして、グレーゾーンとは、児童虐待とまではいかないものの、
保護者の子どもへの不適切な育児について
地域の関係機関等(児相、学校等)が連携して保護者に対し
啓発や教育を行い支援していく必要があるレベルであると位置付けられています。
マルトリートメントを多く受けると、
大人になってから精神疾患を発症したり、
子どもの頃でも学習意欲の低下や引きこもりなどに陥ったりする可能性が考えられています。
代表的な精神症状としては、以下のようなものが挙げられます。
上記のほかにも、落ち着きがない、友だちに暴力を振るう、
などさまざまな行為が目立つことがあります。
虐待などのトラウマがしっかり治療されていない状態では、
成人してからアルコールや薬物に依存したり、家族に暴力を振るったり、
自身の子どもに虐待をしたりするおそれがあります。
また、マルトリートメントにより幼少期に親子のアタッチメント(愛着)が形成されない場合、意欲がない、達成感が湧かない、人間関係をうまく築けないなどの問題が生じやすくなります。
マルトリートメントに含まれる事例を以下にまとめました。
これらは一見「よくあること」のように思えるかもしれませんが、
繰り返されることで子どもに深い影響を与えることがあります。
小さな気づきが、子どもの心を守る大きな一歩になります。
子どもの健やかな心を守るために、私たち大人ができることを一緒に考えていきましょう。
ガイドブックをシェアする
“心の支え”となるコミュニティ
ONE LOVE オンライン里親会は、里親が抱える日々のつらさやしんどさ、喜びを共有できるコミュニティとしてすべての里親をサポートします。
オンライン里親会は、無料で参加いただけます
メンバー登録をするはじめて知った里親の方へ
ONE LOVE オンライン里親会とは里親や次世代の子どもを支えたい方へ
寄付で支える