養育里親をスタートしたのは約2年前。
現在5歳の女の子Tちゃんと新米里親の奮闘記です。ご興味ある方、里親を考え中の方、などな ど少しでも知って頂き、お役に立てれば幸いです。
よく、「里親って大変そう..」と言われます。私もそう思っていましたし、人によって感じ方が違い ますので一概には言えないのでしょうが、『里親登録』する事自体はそれほど大変だとは感じませんでした。
当時私は、週6日仕事をしていた為、ある程度の研修日程の調整は必要でしたが、それよりも仕事先への罪悪感みたいなものは有りました。
体調不良でもなく、家庭の都合?!とまではまだいかず…だからでしょうか?
建築関係だった為、男性ばかりで『里親』にピンと来ない方も居たはずです。でもほとんどの方 は「分かろう」「理解しよう」としてくださり、頂いた「優しい言葉」は未知の世界に不安だった私の背中を押してくれました。
周りに里親をしている人はおらず
「大変だよ??」
「自分の子供でも大変なのに..」
と良く言われました。
情報を集めようにもワンちゃんネコちゃん里親の情報ばかりでした。
(2年経った現在は以前よりすぐ検索出来る様になった印象です!)
一番の問題は正直家族の同意でした。
いくつかの審査が有り、家族の同意無くして話はなかなか進みません。
夫と二人暮らし、猫が4匹居て実子は居ません。
そう、子育て経験ゼロなのです。
夫に里親の話を切り出し、承諾を得るまでに4年かかりました。
「養子とかどう思う?」に対し「俺は無いかな!」でした。
私は、何故か若い頃からそれほど実子に対してのこだわりは無く、『結婚はしなくても子供は欲しいかな』『養子も有りかな』 と知識も無しに、本当に漠然と考えていたのです。
遅い結婚だった為いよいよそれが現実的に考えられるようになったのです。年齢的に子供を産むタイムリミットが過ぎようとしていた頃、後で後悔しないようにと不妊治療に挑んでみたものの途中で辞めました。
『養子縁組』と言う考えが再び蘇り、夫に再び聞いてみてもやはり、前回と同じ返事でした。
夫の返事は何故なのか。
その理由は1つではないでしょうが 「知らない事」「知らないから怖い」「周りに居ない」などの情報不足かな?(自分も) と思ってからは、事あるごとにSNSでの前向きな情報や、「幸せの隠れ場所」「オレンジと太陽」「少年と自転車」などの映画や本を見るように仕向け、自然に知識が入るようにして過ごしていった頃には数年が経ち、夫は養子に対して「考えても良いかなー」 に変わりました。
更に私自身の覚悟が決まって児童相談所に電話するまでには、しばらく時間がかかりました…。
当初、私たちは『養子縁組』を希望していました。自分達の子供としてずっと生活して行きたいと考えていたからです。
しかし、説明会に行き『養子縁組』と『養育里親』の違いを知り 里親が不足している事、自分の利益では無く子供第一で考える事、里子→養子縁組になる可能 性も有る事、どちらも同じ想いで関わり育てる事……
などから「里親と養子縁組」の両方を希望する事にしました。
約1年後、児童相談所から電話が入り 「会ってみて欲しい子が居る。」 と連絡がありました。
私と夫で「年齢と性別関係なく、1番最初の子供を養育する」と決めていたので、すぐに返事をしました。「縁」が有る子がウチに来るハズだと信じていたからです。 3歳のTちゃんでした。 ほどなくして、乳児院での施設交流がはじまりました。
前回のお話での通りTちゃんは乳児院での施設交流から思ったよりも早い、まさかの 「お試し行動?」が始まったのです。 それを皮切りに?が!!へ変わりました。
その頃、嬉しくて気合いも充分だった私は早くTちゃんに慣れてもらえるよう、ほぼ毎日通いました 笑
Tちゃんの乳児院まで自宅から車で約1時間です。普段あまり身につけない“花柄”の優しい印 象?のエプロンをつけて行きます。
少しでも早く気に入られようと背伸びします。
そんなある朝「おはよー」とTちゃんに近づくと、なんと「〇〇さん(私のこと)あっち行って!」「こっちこないで!!」「帰って!!」と言います。
そして、職員さんにギュッと抱っこをされながら私を睨みます…。
そのツレナイ態度にやっぱりショックで泣きそうになりました。
でも…今来たばかりで帰るわけにも行かず、他の子と遊びます。
うすうす気づいてはいたのですが、初日以来あきらかに私を避けています。 オモチャで誘ってみても、ニコニコと話しかけても。そう… 「なつかない」のです。
他の子供達は抱っこして〜!〇〇やって〜!などと好意的です。
早く仲良くなりたいのに上手く行かずに 疎外感。
自身などは微塵もなく、何も始まっていないにもかかわらず、不安に襲われていました。 「やはり私ではダメなのか…」と。
職員さんに泣きを入れると 昨夜は「明日〇〇さん(私の事)が来るよー!」とTちゃんと話すと、とても嬉しそうだったのに… とおっしゃるのです。 え?本当かな?じゃあなんで?
手のひらでモテアソバレテいるような感覚です。あ!コレがお試し行動か。と確信に変わりました。
今思えば私はTちゃんに何かを期待してしまっていたのかもしれません。喜んでもらえるハズと。 でもTちゃんの心の中は私が思っている以上に複雑だったのかもしれません。でもそれを自分の頭と心で整理するには幼すぎて、ただただモヤモヤしていたのかもしれません。
確信に変わってからは私の気持ちも、ただの「ショック…。」から「ならば、いざ!」へと少しずつ変化して行けました。
最後までお読みいただき有難うございました。
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