里親として養育を行っていくうえで、里子の試し行動に悩まされるケースは決して珍しくありません。そのため、里子に見られる試し行動と向き合い、対応していく方法を押さえておくことが大切です。
そこで今回は、里親になることを検討するにあたって把握しておくべき、「試し行動」の定義や概要、対応方法、里親制度において掲げられる課題などを中心にまとめました。
相手(例:里親)に向けて、自分自身をどの程度まで受け止めてくれるのか探る行為のことです。里子・実子を問わず、子どもは悪いことだとわかっていながらも、あえて大人を困らせるような行動を取り、周囲の反応をうかがうことがあります。
試し行動の一例は、以下のとおりです。
また、子どもが試し行動を行う主な理由には、以下のようなものがあると考えられています。
ここでは、里子の試し行動に関する里親の体験談を紹介します。
上記のように、子どもに見られる試し行動は多種多様です。
試し行動に対応する際のポイントは、主に以下のとおりです。
子どもの試し行動に対応するためには、まず自身でその行動について調べ、里子との関わり方を工夫することが効果的です。里子と関わる際は、怒ったり、大きな声を出したりすることは控え、穏やかな声と表情で試し行動を取ってしまう理由を尋ねることが大切です。また、アイ・メッセージで、自身の気持ちを穏やかに伝えることも望ましいでしょう。
そのほか、里親が委託直後の試し行動に困っている場合は、里親会に出向いたり、家族の協力のもと家庭でくつろいで話す機会を作ったりすることで、心理的負担が軽減される可能性があります。
近年、子どもの試し行動に対する里親制度上の課題として、里親登録前研修の内容の充実化を含めたあり方の検討がなされています。
具体的にいうと、主に以下の事項が今後の課題として挙げられています。
たとえ施設から「特に問題がない」と言われてきた子どもであっても、里親家庭に入ると試し行動を示すケースは珍しくありません。これに対応するためには、子ども個人の特性だけでなく、委託後の里親家庭や学校での適応などを考慮することも必要不可欠であると議論されています
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