パパ見知りとは、赤ちゃんが父親に対して人見知りをすることです。パパ見知りが始まると、父親の抱っこを嫌がったり、父親と二人きりになると突然大泣きしたりします。
パパ見知りが始まるとショックを受けてしまう人もいますが、赤ちゃんは父親が嫌いなわけではありません。
赤ちゃんは生まれるまで長い時間を母親のお腹の中で過ごし、産まれた後も授乳・オムツ替え・お風呂などを母親にしてもらうことが多いです。その中で赤ちゃんには母親に対する安心感と信頼が芽生え、母親以外の人が自分のお世話をすることを嫌がるようになる場合があります。
なお、パパ見知りはすべての赤ちゃんに見られるわけではなく、父親が積極的に育児をしている場合はパパ見知りが起こらない傾向があります。
赤ちゃんは生後3〜4ヵ月ごろから徐々に母親とそれ以外の人を視覚的に区別できるようになります。その後、生後6ヵ月頃になると、母親じゃないとダメという反応をするようになり、生後8ヶ月頃にこの傾向が強くなります。パパ見知りはおよそ6〜8ヶ月頃から1才半頃まで続くケースが多いです。
ちなみに、たとえ家族であっても、接する時間が少ない人は、父親以外でも人見知りの対象になることがあります。
パパ見知りが始まると、育児の負担が母親にばかり集中してしまいやすく、父親の育児参加の機会を奪ってしまいかねません。また、乳児健診や予防接種の際、父親が抱っこをした状態で健診を行うと、聴診や触診などがスムーズにできないこともあります。
あまりにひどい場合には、育児にストレスや不安などを感じることで、疲れやすい・眠れない・食欲がない・イライラする・悲観的になるなど、父親の心身に影響が出てしまいます。こうした問題を起こさないためにも、パパ見知りにならないようにできる限り対策していくことが大切です。
いつから対策を始めても良いですが、なるべく早いほうが望ましいです。例えば、赤ちゃんがおなかの中にいるときから父親の声を覚えてもらえるよう積極的に話しかけたり、生まれて早い時期から赤ちゃんと関わる時間を多く作ったりするなどの対策を講じるとよいでしょう。
すでに始まってしまったパパ見知りを解消したり、再び起きるのを防いだりする工夫の例を下表にまとめました。
父親と赤ちゃんが接する機会を増やす | ミルクを与える・お風呂に入れる・おむつを替えるなど、父親の役割を意識的に作る |
夫婦が仲の良い様子を赤ちゃんに見せる | 赤ちゃんが父親のことも特別な存在として認識できるようになる。 |
赤ちゃんが嫌がるときは少しずつ距離を縮める | 最初は機嫌が良いときを見計らい、母親のお世話を手伝うことから始める。 |
泣かれてもめげずにお世話をする | くじけずお世話を続けることで、次第に赤ちゃんとの信頼関係が築けるようになる。 母親は、父親がパパ見知りにショックを受けていたら、そっと励ましてあげるとよい。 |
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