「空の巣(からのす)症候群」とは、留学などで子どもが早くから独立した後の養育者の精神的な落ち込みのことをさします。生みの親だけでなく、措置解除後の養育里親も空の巣症候群に陥る人は少なくありません。
そこで本記事では、「空の巣(からのす)症候群」とはどういった症状なのか、空の巣症候群になりやすい人の特徴や、ならないための対策とともに解説します。
空の巣症候群(空巣症候群)とは、子どもが成長し巣立って巣(家)が空っぽになってしまったことが一種の喪失体験となって、寂しさなどを感じることです。
精神医学的な観点で捉えると、空の巣症候群はうつ状態(うつ病)の一種だとされることが多いです。特に内向的で人付き合いが苦手、外出より家にいる方が好きで、子育てを生きがいとしてきた親に多く見られます。
空の巣症候群には、更年期によるホルモンバランスの変化や子育てのパートナーが仕事人間(あるいは単身赴任)のため不在がちといった家庭的要因の影響も関係していると言われています。
ここでは、空の巣症候群でよくみられる症状を紹介します。
まず、身体面にみられる症状は以下のとおりです。
次に、精神面にみられる症状は以下のとおりです。
上記のような症状に心当たりがある場合、空の巣症候群である可能性があります。
一般的な家庭では、結婚・就職などで親元を離れる場合、子どもの意向を中心に親子での話し合いのもと、お互い納得の上の別れとなるのが多いです。別れを決めるのは子どもあるいは家族であり、物理的な距離はできるものの心理的距離は変わらないことが多く、別れというよりも単に「離れて暮らす」と言った方が適切かもしれません。
これに対して、里親子の別れを見てみると、措置解除や措置変更は児童相談所が決定します。この際、児相と里親との間で十分な話し合いをすることは少なく、決定後にも児童相談所側から納得できるような説明がなされることは多くありません。こうした蚊帳の外の状態が、里親の喪失感に拍車をかける要因になっていると考えられています。
以下に、空の巣症候群になりやすい人の特徴をまとめました。
上記に当てはまる人は、空の巣症候群にならないための対策を講じることが大切です。
空の巣症候群にならないために、効果的な対策の一例を以下にまとめました。
子育てをしている方は、どうしても目の前の相手だけに集中してしまいがちです。一生懸命だからこそですが、ときには家庭の役割から離れて、ひとりの人間としての時間を持つことも大切です。
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