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隠れ教育費とは?学校教育費の保護者負担額や負担を減らす自治体の動きも紹介

最終更新日2025.02.20 公開日2025.02.20

子どもの教育には、授業料や教材費などの明確な費用に加えて、「隠れ教育費」と呼ばれる見えにくい費用が多く存在します。
 
隠れ教育費とは、学校教育に関連する一見わかりにくい費用であり、
保護者にとって予想外の負担となることがあります。

 

教育費の負担は、子どもを持つ家庭にとって大きな関心事です。
特に、予想外の隠れ教育費は家計に大きな影響を与えることがあります。
隠れ教育費を正しく理解し、その負担を減らすための方法を知ることは、
保護者にとって重要な情報となります。

 

本記事では、隠れ教育費の具体的な内容や保護者の負担額
さらにこれらの負担を軽減するための自治体の取り組みについて詳しく解説します。

隠れ教育費とは

隠れ教育費とは、授業料や教科書代などの明確な教育費以外に、
子どもの教育にかかる見えにくい費用のことを指します。
これらの費用は、家庭の教育支出に大きく影響を与えるものであり、予想外の出費として家計を圧迫することがあります。

 

隠れ教育費にはさまざまな項目があります。以下に代表的な事例を紹介します。

 

  • 運動会や文化祭の費用: 学校行事に参加するための費用や、関連する道具・衣装の購入費
  • 修学旅行や遠足: 交通費や宿泊費、食事代など、参加に伴うさまざまな費用
  • ユニフォーム代: 部活動に必要なユニフォームや道具の購入費
  • 遠征費: 試合や大会への参加費用、交通費、宿泊費
  • 塾や習い事: 学力向上や特技習得のための塾や習い事の月謝
  • 参考書や問題集: 家庭学習のために必要な参考書や問題集の購入費
  • 制服や体操服: 学校指定の制服や体操服の購入費
  • 給食費や学童保育費: 給食費や放課後の学童保育にかかる費用

学校教育費として保護者が負担した年間平均額

自治体や学校が指定するものは多岐にわたります。
入学後に購入を求められる場合もあります。
 
文部科学省の2018年度の調査によると、保護者が負担する年間の学校教育費の平均額は、
公立小学校で約6万3,000円、公立中学校で約13万9,000円でした。
 
これに加えて、給食費がそれぞれ約4万3,000円かかります。

 

「学校教育にかかる総額を教員も保護者も把握していない例が多い」と指摘されています。

学校教育費の負担を減らす動き

こうした状況の中、負担を減らそうと取り組む自治体も出てきています。
 
神奈川県海老名市は2017年、市立小中学校の校長や保護者らで委員会を発足させ、
1年間にわたり議論を重ねました。
 
市教育委員会が保護者に調査したところ、
小学校では5割、中学校では8割近くの保護者がジャージーなどの費用に負担を感じていました。
また、制服や運動着、上履きなどの合計費用を中学校間で比較すると、最大で約2万6900円の差があることも分かりました。

 

議論の結果、使用頻度が低い柔道着や彫刻刀は学校が無償で貸与することにしました。
また、制服のポロシャツや運動用Tシャツについても、基本的な仕様に沿っていれば自由としました。

 

加えて、市内の6中学校で長年同じメーカーに任せていたジャージを見直し、
学校ごとにコンペを実施しました。
2019年4月から新しくした海老名中学校の場合、13社が参加し、
ハーフパンツとのセットで9000円と、それまでより2664円安くなりました。
市教育委員会は「今後も年間を通してあまり使わない教材などを精査し、負担を軽くしたい」
と話しています。

 

「隠れ教育費」の共著がある千葉工業大准教授の福嶋尚子さんは
「本当に必要かどうか、他で代替できないか見直しが必要だ」と訴えています。
 
具体的には、多くの学校で生徒一人一人に持たせている書写や絵の具セット、辞書などを
学校に備え付けることを提案しています。
「すべての子どもが同じように学び、成長できる環境が保障されてほしい」と述べています。

政府の動向

政府の動向

2023年4月、参議院決算委員会で共産党の吉良よし子参議院議員が
「憲法第26条には義務教育は無償とあるが、いまだに給食費の負担など完全には無償化されていない」と指摘しました。
これに対して岸田総理大臣は「学校給食費の無償化に向けて課題の整理を行う」と答弁しています。

 

今後、政府による隠れ教育費の負担解消の動きが進んでいくことが期待されています。

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