里親会は主に会費収入によって運営されていますが、近年は寄付や助成などによる収入も増加傾向にある状況です。他方、日本こども支援協会では、養育里親の子育てを間接的に支える存在「寄付里親」を広く募集しています。
そこで今回は、全国里親会への寄付の概要や、里親会の寄付や助成に関するアンケートの調査結果のほか、日本こども支援協会で募集する寄付里親について紹介します。
公益財団法人 全国里親会では、全国里親会の取り組みに賛同する人に向けて、寄付による支援を募集しています。寄付は、振込もしくはWEBサイト上(クレジットカード)にて行うことが可能です。
ここで集められた寄付金は、以下の事業を行うための資金として使用されます。
●「ユースの集い」など里子を支援するための事業
●ブロック別里親研修会等里親のスキルアップのための事業
●「里親だより」の発行等、里親制度や里親会活動のための広報活動事業
なお、全国里親会への寄付は公益目的事業を支援するために支出された「特定公益増進法人」への寄付金として取り扱われるため、税制上の優遇措置の対象です。個人の寄附金に対する優遇措置に関しては、「所得控除」もしくは「税額控除」のいずれかを選択できます。
◎参考文献:公益財団法人 全国里親会
地域の里親会は主として会費収入により運営されていますが、近年は寄付や助成による収入も増加傾向にある状況です。そこでここからは、里親会の寄付や助成に関するアンケート(2020年1月実施)の結果を抜粋し紹介します。
まず、36の地域の里親会のうち、会費のみで運営されている里親会は4(1.1%)、寄付と
助成の両方を受けている里親会が17(47.2%)、会費以外に寄付のみを受けている里親会が2(0.6%)、会費以外に助成のみを受けている里親会が13(36.1%)あることがわかりました。
また、寄付の主な相手先は、個人・企業・会員や、国際ソロプチミストの支部・地方紙新聞社・遊戯協会基金・家庭養護促進協会・自治会・地方銀行・赤い羽根共同募金会・ライオンズクラブ・更生保護女性連盟・医療機関・ドレッシング工場などです。
そして、金額については、個人や会員からの寄付では数万円程度が多いことがわかりました。使用目的については、特に定めない寄付や子どもたちへの預託金として寄付を受けるケースが多いようです。そのほか、里親大会の際の里親表彰としていただくケース、里親会規約にうたい企業から賛助会員として寄付を募っているケースや、里親会主催のイベントの後援としていただくケースも報告されています。
続いて、寄付や助成のお願いで困っているという意見の一例を以下に紹介します。
●当会は寄付金を募る活動はしていない。
寄付を募ってお金を集めたとしても、それを活用するための
事業計画策定や執行、会計処理、報告などを適切に行う体制がない。
●スタッフ不足で里親会の事務が進まない。
寄付をお願いするスタッフもいない。
上記のように、寄付の募集に関する体制や人員不足に悩まされている里親会があることもわかっています。
◎参考文献:
ここまでは全国里親会および地域の里親会への寄付に関する情報を紹介しましたが、最後に日本こども支援協会が募集する「寄付里親」について紹介します。
寄付里親とは、養育里親の子育てを間接的に支える存在のことです。日本こども支援協会の活動(例:ONE LOVE オンライン里親会の運営、全国一斉里親啓発キャンペーンの実施など)のための資金は、寄付里親からの寄付で賄われています。
寄付は、クレジットカードもしくは銀行振込(ゆうちょ含む)にて行うことが可能です。1回1,000円以上で自由に金額を指定し寄付を行えるほか、自動で毎月定額の寄付を行うこともできます(いつでも退会可能)ので、詳細はWebサイトをご確認ください。
なお、日本こども支援協会は寄付控除対象団体ではなく、寄付にあたっては、税制上の優遇措置が受けられない点にはご注意ください。
★詳しくはこちらから
ガイドブックをシェアする
“心の支え”となるコミュニティ
ONE LOVE オンライン里親会は、里親が抱える日々のつらさやしんどさ、喜びを共有できるコミュニティとしてすべての里親をサポートします。
オンライン里親会は、無料で参加いただけます
メンバー登録をするはじめて知った里親の方へ
ONE LOVE オンライン里親会とは里親や次世代の子どもを支えたい方へ
寄付で支える