乳幼児の里親委託推進等に関する調査研究 【要約⑤】 乳幼児の里親委託推進等に関する調査研究 【要約⑤】

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乳幼児の里親委託推進等に関する調査研究 【要約⑤】

最終更新日2022.03.01 公開日2022.03.01

本記事では、「乳幼児の里親委託推進等に関する調査研究」における「諸外国における里親等委託率の調査」について、アメリカ、カナダ(ブリティッシュコロンビア州)、オーストラリア、香港、韓国の調査結果の要約を取り上げます。

諸外国における里親等委託率の調査②

前回の記事「諸外国における里親等委託率の調査①」の続きとして、アメリカ、カナダ(ブリティッシュコロンビア州)、オーストラリア、香港、韓国の調査結果の要約を取り上げます。

■アメリカ
2018年におけるアメリカの里親等委託率は、81.6%です。また、2010年以降の推移を下表にまとめました。

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

委託率(%)

77.0

77.8

77.7

78.4

78.9

79.2

80.7

80.5



アメリカにおける里親委託率は2010年の77.0%から2018年の81.6%まで緩やかながらも持続的に上昇しています。アメリカでの里親等委託率は各州の数値を集計しており、子どもの保護を含む福祉サービスは各州により行われているため、委託率の推移に関する背景の推測は難しいものの、里親等委託児童数に含まれる養子縁組準備委託家庭・養育里親家庭(親族)・養育里親家庭(非親族)それぞれに委託されている子どもの数を見ると、里親等委託率の向上に最も寄与しているのは、養育里親家庭(親族)に委託されている子どもの増加であることが分かります。そのほかの特徴としては、施設に委託されている子どもの比率が長期的に低下傾向であることも指摘されています。



■カナダ(ブリティッシュコロンビア州)

カナダ(ブリティッシュコロンビア州)の里親等委託率は、直近の国勢調査が行われた2016年において85.9%、前回国勢調査年の2011年において84.8%です。


近年、里親等委託率は僅かに増加しています。分子となる里子の統計出所が異なる点に留意は必要であるものの、2007年時点での里親等委託率は63.6%で、ブリティッシュコロンビア州における里親等委託率は長期的に上昇傾向にあります。


また、2011年と2016年を比較すると、里親委託児童数は減少しているものの、それを上回るペースで社会的養護児童が減少していることが分かっています。

 

■オーストラリア
2019年におけるオーストラリアの里親等委託率は、92.3%です。また、2011年以降の推移は下表のとおりで、92~93%で推移しています。

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

委託率(%)

93.2

92.8

93.4

93.4

93.4

93.6

93.2

93.1



オーストラリア全体での里親等委託率を見ると、2011年以降は約92~93%で大きな変化なく推移しています。州・準州ごとの数値では、最も低い南オーストラリア州の85.1%から、最も高いニューサウスウェールズ州の95.2%と、ある程度の差が存在しています。また、ビクトリア州では親戚・親族による養育が、家庭的ケアに占める割合が大きいことが分かっています。

ビクトリア州政府は2018 年3月より早期の親族ネットワークの特定などを含む「新たな親族ケアモデル」という親族による里親養育の支援策を導入しており、こういった政策的後押しが高い委託率の背景にあると考えられています。



■香港
2018年における香港の里親等委託率は、57.0%です。また、2009年以降の推移は下表のとおりです。

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

委託率(%)

58.1

58.7

59.6

59.3

58.9

59.3

59.8

60.3

57.9



2009年から2016年までの里親委託率は、58~60%台の間で緩やかに上昇しているものの、ほぼ横ばいです。しかし、2017年より減少傾向に転じており、2018年には 58%を下回っています。この期間に児童之家(非施設養護、スモールグループホーム)の入所児童数は増加しているものの、里子数はわずかな減少傾向を示しており、社会的養護児童総数は増加していることから、家庭委託以外の措置がより多く講じられていることが背景として考えられています。
 

■韓国
2019年における韓国の里親等委託率は、29.6%です。また、2010年以降の推移は下表のとおりです。

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

委託率(%)

24.7

31.4

33.0

37.6

33.8

35.1

31.6

34.4

33.0



保護児童総数は毎年減少し、2010年の8,590人から 2019年には4,047人と半分以上も減少しています。里親委託率は2013年をピークに、上昇と減少を繰り返しながら2019年には30%を下回っています。要保護児童の対応及び措置のうち、家庭委託保護の割合が2013年を起点に減少していますが、この背景には2012年までに行われた家庭委託と養子縁組前の委託(養子縁組を待つ子どもたちを一時委託すること)を統合して集め、2013年から分離して調査することが挙げられます。

出典

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