里親になるための研修とは?要件、登録までの流れも解説 里親になるための研修とは?要件、登録までの流れも解説

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里親になるための研修とは?要件、登録までの流れも解説

最終更新日2022.04.22 公開日2022.04.22

里親になるうえで、特別な資格の取得は必要とされません。ただし、子どもに対して、安全かつ安心して暮らせて、社会へ巣立っていけるような家庭環境を提供するために、里親になりたい人には研修の受講が求められています。

そこで今回は、里親になるための研修や要件、登録までの流れを中心にまとめました。

里親の種類と要件

里親とは、親の病気・家出・離婚・その他さまざまな事情によって家庭で暮らせない子どもたちを、自身の家庭に迎え入れて養育する人のことです。里親は、以下の4種類に分けられます。

養育里親

養子縁組を目的とせずに、要保護児童を預かって養育を行う里親をさします。保護者が子どもを引き取れるようになるまで、もしくは子どもが自立するまでの一定期間養育を行うのが原則です。

 

養育里親になることを希望する人については、事前に研修を受けたうえで登録を行う必要があります。なお、この登録の有効期間は5年間で、更新のためには研修を受けなければなりません。


専門里親

虐待を受けた子ども、非行の問題を有する子ども、知的・身体・精神に障がいを持つ子どもなど、専門的なケアが求められる子どもに対して養育を行う里親をさします。

 

養育里親と比べて、専門里親に求められる養育の難易度は高いため、専門的な研修の受講が求められます。また、子どもの養育を丁寧に行うことが求められることから、養育に専念できる環境を整備しなければなりません

なお、専門里親の登録有効期間は2年間で、更新のためには研修を受けなければなりません。


養子縁組里親

子どもに保護者がいない場合や、実親が親権を放棄する意思が明確な場合などに、特別養子縁組を前提として子どもを預かる里親です。特別養子縁組が成立した場合、里親としての一時的な養育関係ではなく、法的にも実親子関係として認められます。

 

養子縁組里親になるには、養子縁組里親研修の受講が求められます


親族里親

両親や監護を行う人が死亡・行方不明・拘禁・疾病を理由とする入院などによって子どもを養育できない場合に、その子どもを養育する里親です。親族里親になれるのは、祖父母など、その子どもの3親等の親族までの人とされています。

 

参考:公益財団法人 全国里親会「里親の種類と要件」

里親になるための研修から登録までの流れ

里親になるための研修から登録までの流れ

里親になることを希望する場合、基本的には以下のステップに沿って手続きを進めていきます。

  1. 1. 児童相談所・里親支援機関などへの相談・面接
  2. 2. 研修(基礎研修・認定前研修)の受講
  3. 3. 自宅への家庭訪問調査
  4. 4. 審議会等による審査
  5. 5. 里親の認定・登録
  6. 6. 子どもとの交流・委託

 

上記の2番目のステップである研修については、居住する地域によって名称は異なるものの、基礎研修・認定前研修・養育実習などを合計5日間ほど受講する必要があります。

 

このうち、基礎研修とは、養育里親を希望する人を対象とした研修であり、児童相談所等において説明を受けた後で里親制度の概要などの基礎的な事項を学ぶものです。研修の目的は以下のとおりで、研修期間は1日+実習1日程度とされています。


〈目的〉

  • ・社会的養護における里親制度の意義と役割を理解すること
  • ・今日の要保護児童とその状況を理解すること(虐待、障害、実親がいるなど)
  • ・里親にもとめられるものを共有すること(グループ討議)

 

また、認定前研修とは、基礎研修を受講し、里親の概要を理解したうえで受講する研修のことで、修了すると養育里親として認定されることになります。

 

なお、研修を受講し、里親の認定を受けたとしても、必ずしも委託されるとは限りません。平成30年度末の福祉行政報告例を見ると、66.1%の里親が未委託であり、7カ所の地域では未委託率が8割以上に及んでいる状況です。

 

この要因の1つとしては、「認定登録する仕組み」と「子どもを委託する仕組み」が異なるために、実際には子どもを委託できそうにない人が里親に認定されているケースが少なからず存在するのではないか、という意見が指摘されています。

 

参考:子どもの家庭養育推進官民協議会、日本財団「里親になるための10のステップ」

   公益財団法人 全国里親会「里親だより 2020春号 第124号」令和2年5月20日

 

里親研修のスケジュール例

参考資料として、基礎研修(座学)のスケジュール例をまとめました。



まず、1日目のスケジュール例は、以下のとおりです。



  • 10:00〜11:00・・・社会的養護と制度説明:
  •             親元で暮らせない子どもの公的な養育(社会的養護)・里親制度の基礎・    
  •           里親養育などの基礎的な学習
  • 11:00〜12:00・・・養護原理:
  •           保護を要する子どもの理解(児童虐待の現状)や、
  •           子どもの権利擁護・事故防止などに関する学習
  • 13:00〜14:10・・・小児医学:
  •           子どもの身体(乳幼児健診・予防接種・歯科・栄養・
  •           事故防止への配慮)に関する学習
  • 14:20〜15:30・・・発達臨床心理学:
  •           子どもの心(子どもの発達と委託後の適応)に関する学習


続いて、2日目のスケジュール例は、以下のとおりです。



  • 10:00〜11:00・・・児童福祉論:
  •           子どもと児童虐待を含めた子育てを取り巻く環境および、
  •           子どもの福祉・児童相談所など里親の関係機関との連携や地域における
  •           子育て支援サービスに関する学習
  • 11:00〜12:00・・・里親養育援助技術:
  •           子どもとのアタッチメント(愛着関係)を伸ばす
  •           パーマネンシー(恒久的な家庭)および、子どもがどこからきてどこに
  •           行くかを確信するアイデンティティの理解や、親子関係を構築する方法
  •           などに関する学習
  • 13:00〜14:30・・・里親養育演習(体験談):
  •           養育家庭の体験談(例:里親になった動機、里親に求められる要素、
  •           養育に関するノウハウなど)を傾聴
  • 14:30〜15:00・・・研修の振返り:
  •           地域における養育家庭(里親)の現状などを把握
  • 15:00〜16:00・・・実習オリエンテーション:
  •           後日実施される認定前研修の実習に関する説明を受ける


参考:日本財団「【里親になりたいあなたへ】里親認定前研修(座学編)を受講する(特集第4回/全8回)」

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