現在、2人の里子ちゃんの「おかあさん」として日々奮闘?している養育里親です。
里子を迎える上で、環境を整えることは大切です。赤ちゃんから育てるのであれば、成長に合わせて準備ができます。でも、わが家に委託されたのは3才の元気な男の子たち。マッチング中、そして生活開始の初期で「家」の中が「子ども仕様でない」ことに「危険」を感じることが多々ありました。
里親相談支援専門員さんも、他の里親宅でもマッチング中に「家」に潜んでいる危険に気がつき、対応していただけたらなと思うことがあるとおっしゃっていました。そこで、今回は現在一緒に過ごしているHちゃんとRちゃんとのエピソードから、生活する中で感じた家の中での「危険」について共有します。
その1.階段は子どもにとっては遊具と同じに見える
現在住んでいる自宅は、実子が小学校にあがってから建てた家です。自分たちの希望通りに設計しました。その際、「小さい子が危険だから」という考えは全く取り入れませんでした。
月日が流れ、養育里親として登録することになりました。登録の際には自宅の平面図を提出します。児相の担当の方も一通り間取りをチェックします。部屋数も十分とれましたので、認定を受ける上では問題はありませんでした。
わが家に初めて委託されたHちゃん。マッチング中、一人で家に遊びにくる頃になると、「階段」に興味を持ちました。わが家の階段は3カ所あります。リビングの階段は飾り階段になっていて、隙間からのぞき込むことができます。のぞき込みすぎて、落ちないか、ハラハラしました。
でも、Hちゃんはまるで、遊具で遊んでいるかのように、上り下りをしようとせがみます。また、子ども部屋にはロフトに上がるための可動式階段があります。こちらは隙間があるだけではなく、急勾配で、階段というよりははしごです。
一緒に住み始めてからは、心配で、階段がある部屋に一人にすることはできません。可動式階段がある部屋は子ども部屋でしたので、目を離すときには、面倒でも一時的に外しました。そして、Hちゃんが安全にのぼれるようになるまで、何度も「危ないから一人でのぼらないでね」と伝えました。
その2.トイレや脱衣所の「鍵」は子どもの好奇心をくすぐりやすい
また、わが家のトイレや脱衣所の「鍵」は簡易的なもので、子どもの力でも容易に横にひねって「カチャ」っと掛けることができます。
ある日、Rちゃんは、スタスタと脱衣所に行ったと思ったら、「カチャ」と鍵を掛けてしまいました。そして、開けるまでは考えに浮かばないのか、ドアをバンバンして、開けようとしました。一連の行動を音で把握できていたので、その時はすぐに対処できました。(鍵は外からでも簡単に開くようになっているので。)
でも、このような行動を気がつかなかったら・・・さらにパニックになって、どんな行動にでるかわかりません。「鍵」も子どもにとってはとても興味を持ちやすいものなので、事前に危険に繋がらないか把握が必要です。
ちなみに乳児院では鍵が届かない位置にあるので、Rちゃんにとって「鍵」を操作することは「あこがれ」であったのかもしれません。
その3.かわいい「置物」はおもちゃと一緒、子どもの興味は予想もしていないところにも潜んでいる
そして、家の造りに関わるものの他に危険が潜んでいるのは何気なく部屋を彩っている「置物・飾り」です。
Rちゃんは「まず触ってみる!」タイプ、目に入ったものを興味津々手に取ります。リビングにあるガラスケースの中の人形が気になったRちゃんはいきなりガラスをたたき始めました。思わず「危ない!」と声が出ます。
しかし、にこにこ顔で悪気のないRちゃん・・・そして、懲りないRちゃんは翌日も同じ行動をとりました。Hちゃんがまったく興味を示さなかったということもあり、これに「興味を持ったのか」と盲点をつかれました。
このように、「置物」関係は子どもにとっては「おもちゃ」と一緒です。怪我に繋がっては大変、触って危ないものや触られたくないものは手の届かないところへの移動の必要があります。「触らないでね」を何度も伝えると言っても、それはお互い「ストレス」になるので、、、やはり、毎日のことになるので、配置換えをして、子ども優先の環境を作っていくのベストですね。
他にも委託後に対策が必要だった場所(部屋)は
・ベッド(寝室)
・ベット(子ども部屋のくくりつけベット)
・キッチン
・食卓テーブル など
乳児院では、布団で寝ていたHちゃん・Rちゃんでしたので、ベットは魅力的だったようですが、ガードがないので、慣れるまでは落ちないか、ハラハラでした。
当然と言えば当然ですが、幼児と生活を始めると言うことは大人だけの生活環境とは180°変わるくらいのイメージで良いかと思います。
これからも、里子たちの成長に合わせて、わが家は進化が必要になると思いますが、それも今は楽しみの1つです。
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